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エオリアンハープに寄す
9月13日のブラームスのコンサートまで、2週間を切りました。四重唱の「愛の歌」「新・愛の歌」の合わせも今日から本格的に始まりました。


今日は、私がソロで歌います歌曲のご紹介をしたいと思います。

An eine Aeolsharfe エオリアンハープに寄す


エオリアンハープとは、風が吹くことによって、空気の振動で弦が鳴るハープのことで、この詩を書いたメーリケは、シュヴァーベン地方のMaulbronnにあるHohenbadenホーエンバーデン城にあるエオリアンハープに寄せたとおもわれます。
それは、最愛の弟が若くして亡くなり、彼のお墓のある場所に程なく近い場所なのです。弟に対する愛をエオリアンハープに寄せて歌っています。
なぜ、弟は若くして亡くなったなかというと、亡くなる前日、Stuttgartの歌劇場で、モーツァルトのドンジョヴァンニを見て、ショックを受け、自死したということです。
ちなみに、メーリケは、「プラハへの旅路のモーツァルト」という小説も発表しています。

Angelehnt an die Efeuwand
Dieser alten Terrasse,
Du,einer luftgebornen Muse
Geheimnisvolles Saitenspiel,
Fang an,
Fange wieder an
Deine melodische Klage!

Ihr kommet,Winde,fern herüber,
Ach! von des Knaben,
Der mir so lieb war,
Frisch grünendem Hügel.
Und Frühlingsblüten unterweges streifend,
Übersättigt mit Wohlgerüchen,
Wie süß bedrängt ihr dies Herz!
Und säuselt her in die Saiten,
Angezogen von wohllautender Wehmut,
Wachsend im Zug meiner Sehnsucht,
Und hinsterbend wied er.

Aber auf einmal,
Wie der Wind heftiger herstößt,
Ein holder Schrei der Harfe
Wiederholt,mir zu süßem Erschrecken,
Meiner Seele plötzliche Regung;
Und hier ? die volle Rose streut,geschüttelt,
All ihre Blätter vor meine Füße!


この古びたテラスのつたの絡まる壁に立てかけられた、
お前、そよ風が生んだミューズよ、
憂いに満ちた弦の調べを、
始めよ、もう一度、
お前の嘆きの調べを。

遠くのほうからかすかな風がそよいでくる


風よ、お前たちは遠くから吹いてくる、
ああ、私の愛したあの少年の眠る
緑になったばかりの丘から。
そして春の花々をくまなく撫でながら、
素晴らしい香りで満ち溢れ、
なんと甘く、この胸を締め付けることか。
そしてハープの弦をかき鳴らし
悲しみに満ちた響きを帯びながら、
私の憧れもますます強くなり、
また鎮まってゆく

しかし、突然風が一際激しく吹き荒れると、
優しいハープの叫びは
再び私に甘い驚きを呼び起こし、
私の魂を不意にゆりうごかすのだ。
そして、ここでは満開のバラが
揺すられ、すべての花の花びらが私の足元に
散ってしまった。

20140901222914d81.jpg



風が吹くと蘇る今は亡き弟への思い。その風は、彼の眠る新緑の丘から吹き、そして
ハープが鳴るから。最後の満開の バラは、弟の命を比喩しています。

このMaulbronnのエオリアンハープを実際に見に行ったことがあるのですが、風が吹かないとなかなか鳴らず、鳴っても微かな音でした。お城の壁に埋め込まれていて、とても古いものでした。そこは、丘に囲まれ、ハープの隙間から覗いた眺めは、とても美しく、メーリケの弟さんのお墓も何処かにあるのかと感慨深いものがありました。
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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

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